「五郎丸さん独身?」ラグビー日本代表の躍進と個人的なアンバサダー体験

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編集長の四家です。
ラグビーワールドカップ、終わっちゃいましたねえ。

なんのかんのと30年近くラグビー好きであった自分にとっては、もう、夢のような日々でした。

日本代表があそこまでやってくれるとは。
南アフリカ戦の劇的な勝利には、もう号泣しましたもの。

本日はそんなラグビーにまつわる話です。

 

1勝1敗で迎えた第3戦・日本対サモア。
このチームに日本代表は過去何回も煮え湯を飲まされてきたわけです。そりゃもう悔しい負け方をしてきました。
でも、それ以上に悔しかったのは、ラグビーW杯の知名度の低さです。
フランスなどの強豪国にあと一歩まで迫った試合もあったのに、まあみんなちっとも知らない。
2019年の日本開催のことも、国立競技場の問題でやっとちょっと話題になったくらい。

もともと日本ではポピュラーだったはずのラグビーは、いつの間にか「忘れられたメジャースポーツ」になっていたのです。

それが、南アフリカに勝利したことで、世の中が変わりました。
マスメディアによるかつてない露出により、国民のラグビーに対するアテンションが一気にピークに達したのです。

で、話を戻して、日本対サモア。
僕はスポーツバーで観戦していました。できる限り大きなスクリーンで、複数の人と見たかったからです。
ここで全く予期しない事態に遭遇しました。

質問攻めです。

質問してくれたのは、なんとなく関ジャニにいそうな、なかなかかっこいい若者二人と、そのガールフレンド二人。
男の子たちは、次々と素晴らしいプレーを見せるジャパンに「うわかっこえー、らぐびーかっこええわあ!」と「かっこいい」を連発。
そして僕に質問を投げかけるのです。

「いまのあれ、なんですか?」
「スクラムって、どうなってるんですか?」
「あれいいプレーなんですよね?」
「凄い練習してるんですよね?」

これに対して僕は、あらん限りの知識を振り絞って丁寧に答えるんですね。自分でも不思議なくらいに自発的に。ほんとは試合に集中したいと思っても不思議じゃないのに。
(ま、知らないことも多いので、そこは正直に知らないと言いましたが)

別のテーブルからは「五郎丸さん独身ですか?」という女性からの質問も頂きました。
お子さんいますよと答えたら、その方は笑いながら「諦めます」と。
僕としては、この質問を貰えるだけで嬉しいわけですよ。やっとここまで世間に知られてきたんだと。

僕は僕で「あ、僕、五郎丸さん撮影したことがあるよ」と自慢してみたり。

ヤマハ発動機 五郎丸歩

ヤマハ発動機 五郎丸歩(撮影 四家正紀)

そんなこんなでスポーツバーは大変に盛り上がり、くるっと身体を回転させて飛び込んだ山田選手のトライには、もちろんみんなで大歓声。ハイタッチの嵐。

そして我らがジャパンは宿敵サモアに完勝!いやあ楽しかった。

で、店を出てふと気が付いたのです。
なんだよ、俺、まるっきりアンバサダーじゃん。

ラグビー好きならラグビー観ていればいいんです。
でも自分自身も、彼らくらいの歳にラグビーが好きになり、分からないことが多くて、いろんな人に教わってきたんです。
そしていま、ラグビーに対するアテンションが最高に盛り上がっている中で、少しでもファンを増やしたいと思ってるんです。

特に、これはいろんなジャンルにおいて同じことだと思うのですが、ラグビーは「最初の壁が厚い」。
ルールがいま一つ分からない。本当はとてもシンプルなのですが、ぱっと見では理解できないところがある。

選手が頑張って素晴らしい勝利を挙げ、マスコミがこぞって取り上げて、大量の初心者が「かっこいい、興味ある。けどよくわからない」となる。
そこに身近なラグビーファンがアンバサダーとして活躍する。

実際、スポーツバーだけではなく、ツイッターなどでも、こうした「ラグビー・アンバサダーによる初心者サポート」をよく見かけました。
あ、僕もやってました。

「”よくわからない”という”最初の壁”を崩す」。

アンバサダーが活躍する、一つのパターンがここにある。

そんなことを、考えたのです。

多分あの夜、日本中で、数多くのアンバサダーがラグビーのために活躍していたのではないでしょうか。
そう考えると、ちょっと胸が熱くなりますね。

 

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Author Profile

四家 正紀
アジャイルメディア・ネットワーク株式会社 シニアコンサルタント
1967年千葉県生まれ 法政大学法学部政治学科卒 1996年(株)インプレス入社。ネット広告事業の立ち上げを担当 2002年(株)カレン入社。広報を担当しながら2004年春から企業のブログ活用について啓発活動を展開。 同年秋から味の素など大手企業のブログ案件プロデュースを開始、数多くの企画を手掛ける。 2007年よりJR東海新幹線ブロガー企画などブロガーイベントのプロデュースも担当。 2010年4月より(株)ニューズ・ツー・ユーに勤務。ネットPRの商品開発、顧客向けイベントなどを担当 2013年7月1日アジャイルメディア・ネットワークに入社。改めて、ソーシャルメディアに挑戦する。 著書  『ビジネス・ブログ・ブック』(共著 2005) 『図解 ブログ・マーケティング (翔泳社・図解シリーズ)』(2005) インターネット白書2007に『ブログマーケティング』について執筆。 他執筆・講演多数。 AMNパートナーブロガーとして 裏[4k] を運営。 また趣味としてソーシャルメディアと連動する落語会『シェアする落語』を主催している。
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2015年11月4日


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