ハーバード・ビジネスレビューに発表された「デジタルマーケティング3段階のプロセス」〜書籍『アンバサダー・マーケティング』より 第31回

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アンバサダーマーケティング藤崎実31

■︎ハーバード・ビジネスレビューでのレポート

2010年1月にハーバード・ビジネスレビューで、Grant McCracken(グラント・マクラッケン)氏による、「How Ford Got Social Marketing Right(ソーシャル・マーケティングをフォードはどんな風に上手に活用したか)」というレポートが公開されました

それは、しばらくこのブログで連続してご紹介した、フォード・フィエスタのマーケティングは、デジタル空間における素晴らしいやり方をおこなったと高く評価したものでした。(その① その② その③ その④

半年間もの間、100人のアンバサダーに新車を貸し出して、YouTubeやFlickr、FacebookやTwitterで投稿をアップしてもらうという前代未聞の「フィエスタ・ムーブメント」の大成功を受け、マクラッケン氏はレポートの中で、これからデジタルマーケティングやソーシャルメディアに向かいあう企業や担当者に向けて、以下のようなアドバイスをおこなっています。

■デジタルマーケティング3段階のプロセス

「フィエスタ・ムーブメント」はデジタルマーケティングにおいて、私たちに明快な方法を示してくれました。大切なのは3段階のプロセスです。

①文化的でクリエイティブな消費者にコンテンツ作ってもらう。
②そのコンテンツをソーシャルネットワークなどに配信したり、投稿したりすることを推奨して広めてもらう。
③ブランドには、それらが新しい価値や信頼として帰ってくる。

この3ステップは実際には企業のマーケティングの一部をアンバサダーへ外部委託することになる。その過程でブランドがおこなうことは、アンバサダーが文化的で創造的な楽しい活動ができるように手助けをすることである。と述べています。

以上がレポートの結論ですが、これはいわゆる共創マーケティングといわれている世界観ですね。つまり、アンバサダーとリレーションをおこなうアンバサダー・マーケティングは、たんにひとつの成果ではなく、複合的な成果へと発展する取り組みだということだと思います。

■再びスコット・モンティ氏の言葉

ここで再びアメリカを代表するソーシャルメディア戦略家のフォード、スコット・モンティ氏に戻ります。モンティ氏の語録はたくさんありますので、以下にいくつかご紹介します。

◎ソーシャルメディアは、あくまでビジネス戦略全体をサポートするものであること、ソーシャルメディアありきで戦略を立てることは危険だ。

◎まずは自分でアウトプットすることが大事。スコット・モンティ氏は自身のブログで積極的に発言しています。自分の考え方や考察も発言していることから、常に注目も浴びています。▼http://www.scottmonty.com/

◎フェイスブックには、カスタマーサービスの役割があると認識している。例えば何かフォードへの意見がある場合、消費者はフォードのカスタマーサービスに電話するより先に、まずはフォードのフェイスブックのページに書き込む。

◎顧客は車やディーラーなどへの不満や質問も、カスタマーサービスへ問い合わせるより先に、まずは自分のフェイスブックやツイッターに書き込むことが多い。(従ってフォードはソーシャルやメディアをチェックしており、何かの書き込みを見つけた場合、すぐに対応を行うようにしているそうです)

◎一方ツイッターの良いところは1対1の対話をパブリックな場でできること。ユーザーと交わす会話は、可視化させ、公開の場で他の人からも見ることができまる。従ってその透明性を利用してユーザーと会話をおこなう。

◎フェイスブックはコンテンツを提供する場所と考えている。カスタマーサービスの側面から情報を提供し対話もおこなう。特別なコンテンツや新車の発表など、ファンが特別だと感じられるような工夫を凝らす。

ユーザーとの関係をつくるところから始めるアンバサダー・マーケティングは、一緒に時代を過ごしていくということであり、終わりのない絆の関係を続けていくということでもあります。終わりがない取り組みというのは大変ですが、スクラップ&ビルド型の20世紀型のマーケティングと比べると、とても人間的な気がするのは私だけではないはずです。

 

アンバサダー・マーケティング
ロブ・フュジェッタ
日経BP社

Author Profile

藤崎 実
藤崎 実
藤崎実 アジャイルメディア・ネットワーク株式会社 クリエイティブディレクター
(プロフィール) 博報堂、大広インテレクト、読売広告社、TBWA HAKUHODOでの仕事を経て、アシャイルメディア・ネットワーク勤務。AMN コミュニケーションラボ主宰。多摩美術大学、日大商学部 非常勤講師 ◎日本広告学会クリエーティブ委員、産業界 評議員 ◎日本マーケティング学会/日本広報学会会員 ◎WOMマーケティング協議会 理事/事例共有委員会委員◎東京コピーライターズクラブ会員 ◎青山学院大学、学習院大学 非常勤講師【受賞歴】カンヌライオンズ、OneShow、クリオ賞、NYフェスティバル、reddotデザイン賞、iFコミュニケーションデザイン賞、クリエイターオブザイヤー、Webクリエーション・アウォード、東京インタラクティフブアドアワード、ACC賞、電通賞など多数。
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藤崎 実 藤崎 実 • 2015年5月28日


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